LINEスタンプでヒットを出す企画方法(5つのポイント)
クオンの水野です。この1ヶ月でLINEのクリエイターズスタンプに注目が集まっています。
僕自身がデコメ時代からこの領域にフォーカスしていましたので、クオン社も早々にエントリーをして、6月4日からLINEスタンプの配信を開始しました。現状では、200位以内に7点のスタンプがランクインしています(全体では1600点)。新作のスタンプも引き続きリリースしていく予定で、今日は、LINEのクリエイターズスタンプでヒットを出すための企画方法を整理してみました(*主観なので参考程度にお読み下さい〜)。
①既存のスタンプショップ研究
②人気キャラクターの見た目を参考に
③あるある感=共感性を意識する
④使える感=機能性を意識する
⑤タイトル、サムネイルはこだわる
1、既存のスタンプショップ研究
企画は、徹底的な調査ありきという基本から。アプリの企画者が徹底的にAppStoreやGooglePlayを見ているのと同じように、スタンプを企画するには、まずスタンプショップ(by LINE)をひたすら見るのが近道です。
-スタンプショップ(by LINE)の更新日はいつか?
-有料と無料の割合は?何点か?
-配信されているスタンプの内容と内容から想像されるターゲット層は?
-ランキングから見えてくる人気の移り変わり(キャラ?タレント?など)
これらをまとめていくと、そもそも、LINE内でどういうユーザーがスタンプを購入しているかを把握できるかと思います。
以降は、クリエイターズスタンプならではの特徴と企画ポイントです。
2、人気キャラクターの見た目を参考に。
キャラクターの見た目の企画ポイントです。
クリエイターズスタンプのランキングを眺めると上位に来ているキャラクター属性(色、動物の種類、絵のタッチ)などにある程度、偏りがあることに気がつくと思います。必ずしも今後ずっと続くとは限りませんが、少なくとも現時点では、人間以外のキャラクターだと、白色、2chのぬこっぽい動物、ゆるいタッチな絵、などが人気が 高いですよね。こうした人気の属性は充分意識したほうが良いかと思います。
3、あるある感=共感性を意識する。
スタンプを購入するユーザーに共感してもらえるかどうかという企画ポイントです。
例えば、僕のプロフィールが、
-大阪在住
-プログラマー
-昭和50年代生まれ
だとすれば、
●関西弁のスタンプ
●プログラマー"あるある"的なスタンプ
●昭和世代の"死語セリフ"的なスタンプ
などのスタンプは購入する可能性が高いと言えるでしょう。
つまり、LINEユーザーを、エリア、職業、年齢など、様々なユーザー属性でスライスして、想定ユーザー群を導きだし、それらのユーザーに共感してもらえるスタンプを狙って作ることがヒットにつながるということです。
事実、クリエイターズスタンプは、1位が関西弁、4位が九州弁、8位が沖縄弁と地域性のあるスタンプです。そして、10位には昭和世代の懐かしいセリフのスタンプがランクインしています。これらは従来のスタンプショップではフォローしきれてなかった部分ですね。
*1つだけ気をつけたいのはターゲットユーザーが少ないスタンプを作ってしまわないように、ということです。共感してもらえる人数が少なければヒットはしませんからね。
4、使える感=機能性を意識する。
こちらはスタンプとして使い勝手が良いか(機能的か)どうか、という企画ポイントです。
クリエイターズスタンプだと、5位につっこみ専用、17位の飲み会専用がランクインしており、これらは利用シーンが限定されていますが、利用頻度が高いため、使い勝手が良い(機能的)なスタンプと言えますね。これも従来のスタンプショップではフォローしきれていませんでした。
5、タイトル、サムネイルはこだわる。
マーケットに並んだ際の見え方を意識する。最後の重要な企画ポイントです。ひとことで、スタンプのコンテンツの中身を理解できて、かつインパクトあるタイトルとサムネイルが必須です。せっかく良いスタンプを作ってもタイトルやサムネイルが弱くてスルーされてしまっては意味がないですからね!
1位の【アメリカンポップ関西弁】や3位の【もっと私にかまってよ!】は秀逸なタイトルやアイコンだと思います。
ということで、ざっくりとではありますが、LINEスタンプ向け企画のポイントを5つにまとめてみました。従来のスタンプショップでフォローできていなかった、けれどもニーズの高いスタンプを作ることができれば、まだまだヒットの可能性があると思います。まぁ、こんな理屈、関係なしに思いつきで描いたものが大ヒットすることもありますからご参考程度にw
いずれにしてもLINEのクリエイターを巻き込んだエコシステムってほんと素晴らしいなぁ…。
クオン社では中国、韓国、タイ、欧米地域向けのチャットでもスタンプを配信していて、その使われ方を見ると、本当に国ごとにさまざまです。その動向から、その国のコミニュケーションの国民性や本質が見えてくるので面白い。いつかまたその辺りについても書いてみようと思います〜。